京セラ、KDDIの創業者で、日本航空(JAL)を経営破綻からわずか2年でV字回復させたのが稲盛和夫氏です。
稲盛さんはその経営哲学を「フィロソフィ」という形にまとめていて、多くの経営者が自らの指針として活用しています。
今日はそのフィロソフィの一つである「自ら燃える」をご紹介します。
人間には3つのタイプがある
稲盛さんは、人間には以下の3つのタイプがあると述べています。
- 自燃性・・・火を近づけなくても自ら燃え上がる
- 可燃性・・・火を近づけると燃え上がる
- 不燃性・・・火を近づけても燃え上がらない
面白いと感じたのは、燃える・燃えないの2タイプではなく、「自燃性」というタイプを提唱している点です。
自燃性、可燃性、不燃性はそれぞれ、自発的に動く人、言われたことはきっちりやる人、言われたこともやらない人、と言いかえることができるでしょう。
何かを成し遂げる人というのは、誰かに言われてやっているわけではありません。自分で実現したいという夢や目標を掲げ、誰に言われるでもなく勝手にあれこれ工夫したり周りを巻き込んだりして達成していくわけです。
そして自燃性の人というのは、一見他人から頼まれた仕事であっても、一旦引き受けた後は主体的に取り組んでいるものです。そのほうが結果的に早く終わるということを知っているのでしょう。
一方、自燃性の人であっても、エネルギー補給せずに走り続けることはできません。上手に休養をとったり、リフレッシュしたり、モチベーションをアップ・維持する方法を自分なりに確立していたりするわけです。
自ら燃えるためには、自分のしていることを好きになると同時に、明確な目標をもつことも必要です。
自燃性の人であっても、上司や同僚から自分がやりたくないけど、どうしてもやらなければならない仕事を頼まれることはあるでしょう。そんなときでも、いやいや引き受けるのではなく、一旦引き受けたからにはその仕事の中にも面白さや好きになれる点を探し、目標を設定して取り組めるような人間になりたいものです。