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映画『ウィンストン・チャーチル』を観て

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映画『ウィンストン・チャーチル』を観ました。

物語は、チャーチルが首相に選ばれ、英国議会で有名な演説をするまでの27日間を描いたもの。ダンケルクの戦いが行われていた時期の話です。

なんと言ってもゲイリー・オールドマンの名演技が光ります。立ち振舞いからあの独特な喋り方はさすが。そして、「チャーチルってすげー癇癪持ちだったんだなぁ」というのがよくわかりました。

ちなみに、彼の特殊メイクは日本人の辻一弘氏が手がけたことで日本でも話題になりましたね。

エンターテイメント作品としては楽しめましたが、戦争で敗れた日本との対比を思うと「やっぱり、勝てば官軍」だなぁと感じました。

ヒトラーがヨーロッパを席巻していた時、イギリスでは徹底抗戦派よりも早期和平派が優勢だったようです。

チャーチルは徹底抗戦派。そんなチャーチルがイギリスの下院議会で演説した時のセリフの一部に以下のようなフレーズがありました。

死ぬまで郷土を守り抜く

いかなる犠牲を払っても祖国を守り抜く

映画のセリフなので実際のスピーチとは異なるのかもしれませんが、近い意味のことは演説したのでしょう。

戦前の日本もチャーチルが主張していたことと同じことを主張していました。しかし日本は戦争に負け、チャーチルが主張していたのと同じことを主張していた人々は「軍国主義・独裁・暴走」などと避難されています。もし戦争に勝利していれば、そんなことはなかったでしょうね。まぁでも、僕を含め自虐史観主義者ではない人たちからみても、当時の政府や軍の誤りというのは、目に余るものがあり、戦争に勝利してそういった人たちが称賛されることもまた首肯しかねるわけですが。。

映画の話に戻ります。

ややネタバレになりますがチャーチルが地下鉄に乗って市民の考えを聞くシーンがあり、そこで市民はみな絶対にヒトラーには降伏しない、もしイギリスに攻め込んできたらほうきでもなんでも持って戦う!と訴えていました。

この地下鉄のシーンは完全に映画の脚色で史実ではないようです。ただ、国民感情として黙って降伏などするものか、という機運があったのは確かでしょう。

結果的にイギリスは、アメリカを参戦させることに成功し、戦争にも勝利することができました。

なので徹底抗戦を主張して勝利に導いたチャーチルが英雄視されるわけです。(その後の選挙で負けちゃいましたが)

もし戦争に負けていたら、ボロクソに叩かれていたことでしょう。だから言わんこっちゃない、どうせ勝ち目のない戦いだったんだから、犠牲が出る前に講和しておくべきだったのだ、と。

終戦までは、チャーチルの決断が正しいのか、和平交渉したほうが正しい決断なのか、誰にもわかりません。

何が正しいか分からない、しかも結果次第で批判を浴びるかもしれない、そんな状況であってもリーダーというのは決断をしなければならない。

そしてチャーチルは決断した。究極的な決断を。そして議会を、国民を鼓舞した。それができるチャーチルは、はやり歴史に名を刻む名宰相だったと言えるでしょう。

 

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