「憲法改正最新情報まとめ」というサイトを立ち上げる際、憲法関連の書籍を買い集めひたすら読み込みました。
そこで一番印象に残ったのは「護憲派と改憲派は、同じ問題意識から出発しているのに、辿り着く答えが真逆」という点です。
そして、ほぼ例外なく護憲派は護憲派だけの主張を、改憲派は改憲派だけの主張をしていて、双方の主張を比較検討するような書籍は、僕が探した限りでは一冊も見つかりませんでした。
唯一、憲法学者の木村草太氏と元大阪府知事の橋下徹氏の対談をまとめた『憲法問答』は、護憲派と改憲派の対談という形で双方の主張理由を知ることはできます。
ネット上で検索してみても同じで見つかりませんでした。
そのため、無意識に情報収集していると片一方の主張ばかりをインプットしてしまい、判断に偏りが出てしまう懸念があります。
例えば、先述の木村草太氏の著書『憲法という希望』の中に、「憲法について学ぶ文献リスト」というものが載っています。
ここでは20冊の文献を紹介しているのですが、いずれも護憲派よりの文献ばかりで、改憲派の著者が書いた書籍は取り上げられていません。
例えば、改憲派の著名人の一人である西修氏の書籍は紹介されていません。憲法について幅広く理解するには、改憲派の意見も知っておいたほうがよりよい判断ができると僕は考えます。
ちなみに、護憲派の人たちの考えを知る場合、木村さんの書籍はとても分かりやすく参考になります。
僕がなぜ、「護憲派と改憲派は、同じ問題意識から出発しているのに、辿り着く答えが真逆」という点に衝撃を受けたかというと、僕はIT業界で働くシステムエンジニアなのですが、技術系の書籍ではそんなことはありえないからです。
技術書の場合、書いてある内容が分かりやすいか分かりにくいかの違いだけで、結論が著書によって違うということはあり得ないからです。
一方、憲法や法律というのは、その文面をいかにいかに解釈するか?という点も重要だったりするわけで、結果同じ文面であっても解釈の仕方次第で180度違う結論に至ることもありえるわけです。
その点が、衝撃を受けつつも非常に人間的で面白い!と思った点でもあります。
最後に
憲法改正について考えるときに気をつけるべきこと
それは、
「その情報を発信しているのは護憲派か改憲派かを常に意識すること」
です!